求人情報を見ていると、

「電気施工管理」
「電気工事施工管理」
「電気設備の施工管理」
「電気施工管理補助」

といった職種名を目にすることがあります。

しかし、初めて見る方にとっては、

「電気工事をする仕事なの?」
「電気工事士とは何が違うの?」
「ずっと工事現場にいるの?」
「資格がないと応募できない?」
「未経験でも始められる?」

など、わからないことも多いのではないでしょうか。

電気施工管理は、建物の照明やコンセント、受変電設備などの電気工事が、安全に、正しく、予定どおり進むように現場を管理する仕事です。

簡単にいうと、電気工事に関わる人や予定、品質、安全をまとめる現場の進行役です。

この記事では、電気施工管理の仕事内容、電気工事士との違い、必要な資格、向いている人、未経験から目指す方法について、初心者にもわかりやすく解説します。


Contents

電気施工管理とは?

電気施工管理とは、建物や施設で行われる電気工事について、工事の計画を立て、現場が安全かつスムーズに進むよう管理する仕事です。

求人では「電気施工管理」と書かれていることがありますが、資格名や工事分野としては「電気工事施工管理」という名称が使われます。

電気工事は、一人だけで完成させるものではありません。

電気工事士をはじめ、建築・空調・消防設備などを担当する会社、資材を納品する業者、設計担当者、工事の発注者など、多くの人が関わります。

電気施工管理は、こうした関係者と打ち合わせを行い、

  • いつ作業するのか
  • 誰が作業を担当するのか
  • 必要な材料がそろっているか
  • 図面どおりに施工されているか
  • 現場の安全が守られているか
  • 工事が予定どおり進んでいるか

などを確認しながら、工事全体をまとめていきます。

自分で配線や機器の取り付けを行うことが中心ではなく、工事を行う人たちが働きやすいように段取りを整え、完成まで導く役割です。


どのような電気設備に関わるの?

電気施工管理が関わる設備は、会社や工事の種類によって異なります。

代表的なものには、次のような設備があります。

  • 照明設備
  • コンセント設備
  • 分電盤・配電盤
  • 受変電設備
  • 動力設備
  • 非常用電源設備
  • 発電設備
  • 防災・火災報知設備
  • 放送設備
  • インターホン設備
  • 太陽光発電設備

たとえば、建物を完成させても、照明がつかず、コンセントや空調設備が使えなければ、その建物を利用することはできません。

電気設備は、建物を安全で快適に使用するために欠かせないものです。

電気施工管理は、目立つ仕事ではないかもしれませんが、建物の機能や安全を支える重要な役割を担っています。国土交通省が示す電気工事施工管理の対象にも、発電、変電、送配電、構内電気設備などが含まれています。


電気施工管理が活躍する場所

電気施工管理は、さまざまな建物や施設の新築・改修工事に関わります。

  • 住宅・マンション
  • オフィスビル
  • ホテル
  • 商業施設
  • 病院
  • 学校
  • 公共施設
  • 工場・倉庫
  • 発電施設
  • 道路やトンネル
  • 空港・港湾施設

新しい建物をつくる工事だけでなく、古くなった電気設備を交換する改修工事や、設備を追加する工事などもあります。

同じ電気施工管理でも、住宅を中心に担当する会社と、大型施設や公共工事を中心に担当する会社では、工事の規模や仕事内容が異なります。

求人を見るときは、職種名だけでなく、どのような建物や工事を担当するのかも確認することが大切です。


電気施工管理の主な仕事内容

電気施工管理の仕事は、工事現場を見回るだけではありません。

工事前の準備から完成後の確認まで、幅広い業務を担当します。

現場や図面を確認する

工事を始める前に、設計図や仕様書を確認します。

実際の現場にも足を運び、

  • 電気設備を取り付ける位置
  • 配線を通す場所
  • 建物の構造
  • 周囲の設備
  • 作業できるスペース
  • 搬入経路

などを確認します。

図面上では問題がなくても、実際の現場では配管や空調設備と位置が重なることがあります。

その場合は、設計担当者や他の工事会社と相談しながら、施工方法や作業の順番を調整します。

工事の計画を立てる

工事内容と完成予定日を確認し、作業のスケジュールを組み立てます。

たとえば、

「いつ材料を搬入するか」
「どの作業を先に進めるか」
「何人の作業員が必要か」
「他の工事と重ならないか」

などを考えます。

電気工事だけを見て予定を立てるのではなく、建築工事や空調工事などの進み具合も確認しながら調整することが大切です。

職人や協力会社を手配する

工事の内容や日程に合わせて、電気工事士や協力会社へ作業を依頼します。

必要な人数や作業内容を伝え、当日の作業がスムーズに進むよう準備します。

現場では、

  • 今日行う作業
  • 作業する場所
  • 注意する点
  • 工事の進み具合
  • 翌日以降の予定

などを共有します。

施工管理には、難しい話を上手にすることよりも、必要なことを相手に正確に伝え、わからないことを確認する力が求められます。

工程を管理する

工程管理とは、工事が予定どおり進んでいるかを確認することです。

天候や材料の納品遅れ、他の工事の進み具合などによって、予定が変わることもあります。

そのような場合は、作業の順番や人員を調整し、完成日に間に合うようスケジュールを組み直します。

安全を管理する

電気工事では、高い場所での作業や、工具・機械を使用する作業などがあります。

事故を防ぐために、

  • ヘルメットや安全帯を正しく使用しているか
  • 危険な場所が整理されているか
  • 作業方法に問題がないか
  • 使用する工具や設備に異常がないか
  • 作業員へ注意事項が共有されているか

などを確認します。

現場で働く人が安全に作業できる環境を整えることは、施工管理の特に重要な仕事です。

品質を管理する

品質管理とは、図面や仕様書で決められた内容どおりに工事が行われているかを確認することです。

たとえば、

  • 設備の位置が正しいか
  • 適切な材料が使用されているか
  • 配線や接続に問題がないか
  • 必要な性能を満たしているか
  • 仕上がりに不具合がないか

などをチェックします。

工事が終わった後に見えなくなる配線や設備もあるため、作業の途中で確認し、写真に残すことも必要です。

工事費用を管理する

工事には、材料費、人件費、機械や車両の使用料など、さまざまな費用がかかります。

決められた予算の中で工事を完成させるために、

  • 必要な材料の数量
  • 作業にかかる日数
  • 協力会社へ依頼する費用
  • 追加工事の有無

などを確認します。

予定外の工事が必要になった場合は、発注者や社内担当者へ報告し、費用や工期を調整します。

写真や書類を作成する

施工管理には、事務作業もあります。

主な書類には、次のようなものがあります。

  • 工程表
  • 施工計画書
  • 作業報告書
  • 安全関係書類
  • 工事写真
  • 検査書類
  • 材料の確認書類
  • 完成図面

工事が正しく行われたことを証明するため、作業前・作業中・作業後の写真を撮影し、整理することも大切です。

そのため、施工管理は現場だけでなく、パソコンを使った仕事も多い職種です。

完成後の検査に立ち会う

工事が完了したら、設備が正しく設置され、問題なく使用できるかを確認します。

必要に応じて試運転や測定を行い、発注者や検査担当者による確認にも立ち会います。

不具合や修正箇所が見つかった場合は、職人へ対応を依頼し、問題が解消されたことを確認します。

すべての検査と書類提出が終わった後、工事の引き渡しとなります。


「施工管理の4つの管理」とは?

施工管理の仕事は、一般的に次の4つに分けて説明されます。

管理項目 わかりやすくいうと
工程管理 工事を予定どおり進める
安全管理 事故が起きないようにする
品質管理 図面や基準どおりに仕上げる
原価管理 工事費用を予算内に収める

この4つを同時に考えながら、工事を完成まで進めるのが施工管理です。

また、職人や協力会社との打ち合わせ、近隣への配慮、書類作成なども重要な業務です。施工において日程・工程・安全・予算などを管理することは、厚生労働省の職業情報でも示されています。


電気工事士との違いは?

電気施工管理と電気工事士は、どちらも電気工事に関わる仕事ですが、主な役割が異なります。

職種 主な役割
電気施工管理 工事の計画を立て、工程・安全・品質・費用などを管理する
電気工事士 電線の配線、照明・コンセント・電気機器の取り付けなどを行う

簡単にいうと、電気工事士は実際に電気設備を施工する人、電気施工管理は工事全体をまとめる人です。

ただし、会社の規模や現場によっては、施工管理担当者が簡単な作業を手伝ったり、電気工事士が現場の管理を兼任したりすることもあります。

電気工事士の仕事には、電気工事士資格が必要となる作業があります。一方、電気施工管理の補助業務は、資格を持っていなくても始められる求人があります。厚生労働省の職業情報でも、電気工事士は配線や機器の取り付け、点検、施工図面の作成などを行う職種として説明されています。


電気設計との違いは?

電気設計は、建物に必要な電気設備の種類や配置、容量などを考え、図面にまとめる仕事です。

電気施工管理は、その設計図をもとに、現場で工事を進めます。

職種 主な役割
電気設計 どのような電気設備を、どこに設置するかを計画する
電気施工管理 設計内容を現場で形にするため、工事を管理する

ただし、実際の現場では、設計図どおりに施工することが難しい場合もあります。

そのときは、電気施工管理が現場の状況を確認し、設計担当者と相談しながら施工方法を調整します。


電気通信工事施工管理との違いは?

名前がよく似ていますが、「電気工事施工管理」と「電気通信工事施工管理」は、主に担当する設備が異なります。

電気工事施工管理は、照明、コンセント、受変電設備、動力設備など、建物で電力を使用するための設備を中心に扱います。

一方、電気通信工事施工管理は、

  • インターネット回線
  • 電話設備
  • 無線設備
  • ネットワーク設備
  • 防犯カメラ
  • 通信機器

など、情報や信号を送るための設備を中心に扱います。

工事内容が重なる場合もありますが、施工管理技術検定では別の資格区分です。求人を見る際は、「電気工事」なのか「電気通信工事」なのかを確認しましょう。


電気施工管理の一日の流れ

勤務時間や工事の内容によって異なりますが、一日の例を紹介します。

8:00 朝礼・作業内容の確認

作業員と当日の予定や注意事項を共有します。

危険な作業がある場合は、安全対策についても確認します。

9:00 現場の巡回

作業の進み具合や安全面、施工内容を確認します。

必要に応じて工事写真を撮影します。

10:30 職人や他業者との打ち合わせ

作業の順番や設備の位置について調整します。

図面と現場で違いがある場合は、対応方法を相談します。

12:00 昼休憩

13:00 材料や工事内容の確認

納品された材料の数量や種類を確認します。

午後の作業が予定どおり進んでいるかもチェックします。

15:00 書類・図面の作成

工事写真の整理、日報の作成、図面の修正、翌日の作業準備などを行います。

17:00 進捗確認・翌日の準備

当日の作業状況を確認し、翌日の人員や材料、作業内容を調整します。

現場によっては、日中に使用できない設備の工事を夜間に行うこともあります。

求人を見る際は、勤務時間だけでなく、夜間工事や休日出勤の有無も確認しておきましょう。


電気施工管理は未経験からでも始められる?

電気施工管理は、会社によっては未経験から始めることができます。

求人では、

  • 電気施工管理補助
  • 現場管理補助
  • 電気工事の現場代理人見習い
  • 電気施工管理見習い

などの職種名で募集されることがあります。

未経験者が、入社後すぐに大きな現場を一人で担当するわけではありません。

最初は先輩社員と一緒に現場へ行き、補助業務から仕事を覚えることが一般的です。

最初に担当することが多い仕事

  • 現場写真を撮影する
  • 写真や書類を整理する
  • 材料の名称を覚える
  • 納品された材料を確認する
  • 図面と現場を見比べる
  • 打ち合わせに同席する
  • 作業員へ連絡事項を伝える
  • 日報や簡単な書類を作成する
  • 現場の清掃や安全確認を行う

仕事をしながら、電気設備の名称、図面の見方、工事の流れ、専門用語などを少しずつ覚えていきます。

未経験から応募する場合は、電気の知識があるかどうかだけでなく、教育体制や先輩社員のサポートがあるかを確認することが大切です。


文系や異業種からでも目指せる?

電気や建築を学校で学んでいない方でも、未経験者を受け入れている会社であれば、電気施工管理を目指すことは可能です。

施工管理では専門知識だけでなく、

  • あいさつができる
  • わからないことを質問できる
  • 約束や時間を守れる
  • 相手の話を聞ける
  • 小さな変化に気づける
  • 報告・連絡・相談ができる

といった基本的な行動も大切です。

接客、販売、営業、物流、製造など、異なる仕事で身につけたコミュニケーション力や段取り力を活かせる場合もあります。

最初から電気に詳しい必要はありません。

ただし、安全に関わる仕事なので、わからないことを自己判断で進めず、必ず確認する姿勢が求められます。


電気施工管理に資格は必要?

電気施工管理の補助として働き始める段階では、必ずしも資格が必要とは限りません。

「未経験OK」「資格不問」「施工管理補助からスタート」と書かれた求人であれば、入社後に実務を学べる可能性があります。

ただし、将来的に現場の責任者として仕事を担当するためには、資格が重要になります。

代表的な資格が、電気工事施工管理技士です。


電気工事施工管理技士とは?

電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理に必要な知識や能力を証明する国家資格です。

資格には1級と2級があります。

2級電気工事施工管理技士

電気工事施工管理の基本的な知識と実務能力を証明する資格です。

経験を積みながら、現場管理者として仕事の幅を広げたい方が目指しやすい資格です。

1級電気工事施工管理技士

より高度な施工管理能力を証明する資格です。

大規模な工事や、より責任の大きい立場を目指す際に役立ちます。

一定の条件を満たすことで、監理技術者などとして工事に関われる場合があります。国土交通省は、2級の第二次検定合格者は主任技術者、1級の第二次検定合格者は監理技術者等として職務を行えると説明しています。


「技士補」と「施工管理技士」の違い

電気工事施工管理技術検定は、第一次検定と第二次検定に分かれています。

合格した検定 付与される称号
1級第一次検定 1級電気工事施工管理技士補
1級第二次検定 1級電気工事施工管理技士
2級第一次検定 2級電気工事施工管理技士補
2級第二次検定 2級電気工事施工管理技士

第一次検定では、施工管理に必要な基礎知識や能力が確認されます。

第二次検定では、実務経験を踏まえた施工管理や指導・監督の能力が確認されます。

第二次検定を受けるためには、実務経験などの条件があります。

受検資格や必要な経験年数は制度改正によって変わることがあるため、受検する際は建設業振興基金などの公式情報を確認しましょう。2024年度から受検資格が変更され、2028年度までは一部に経過措置も設けられています。


電気工事士の資格も役立つ?

電気施工管理を担当するうえで、第一種電気工事士や第二種電気工事士の資格も役立ちます。

電気工事士資格を持っていると、

  • 電気工事の作業内容を理解しやすい
  • 職人と専門的な話をしやすい
  • 施工方法の判断に知識を活かせる
  • 担当できる業務の幅が広がる

といったメリットがあります。

ただし、電気工事士と電気工事施工管理技士は、目的の異なる資格です。

資格 主に証明する能力
 電気工事士  電気設備を安全に施工するための知識・技能
 電気工事施工管理技士  電気工事全体を管理するための知識・能力

求人によっては、どちらか一方が必須の場合もあれば、資格がなくても応募できる場合もあります。

応募前に「必須資格」と「歓迎資格」を分けて確認しましょう。


パソコンやCADのスキルは必要?

電気施工管理では、パソコンを使用する機会があります。

主に、

  • 日報や報告書の作成
  • 工事写真の整理
  • 工程表の作成
  • メールの送受信
  • 見積書や確認書類の作成
  • 図面の閲覧・修正

などを行います。

最初から高度な操作が必要とは限りませんが、文字入力、ファイル保存、メール、表計算ソフトなどの基本操作ができると仕事を覚えやすくなります。

会社によっては、CADと呼ばれるソフトを使って施工図を作成・修正します。

CAD未経験者を採用している会社では、入社後に操作方法を教えてもらえる場合もあります。

求人を見る際は、

  • CAD経験が必須か
  • 基本的なパソコン操作で応募できるか
  • 入社後の研修があるか

を確認してみましょう。


電気施工管理に向いている人

電気施工管理は、電気に詳しい人だけが向いている仕事ではありません。

次のような方にも適性があります。

段取りを考えることが好きな人

施工管理では、作業の順番や必要な準備を考えます。

旅行やイベントの予定を立てることが好きな方、次に必要なことを考えて行動できる方は、段取り力を活かせる可能性があります。

人と協力して仕事を進められる人

現場では、職人、協力会社、設計担当者、発注者など、多くの人と関わります。

話が上手であることよりも、相手の話を聞き、必要な情報を正しく伝えられることが大切です。

細かな確認を続けられる人

電気設備の位置や材料、工事写真、書類など、細かな確認が必要です。

「たぶん大丈夫」で済ませず、一つずつ確認できる方に向いています。

責任感を持って取り組める人

施工管理の判断は、工事の安全や品質、スケジュールに影響します。

問題が起きたときに放置せず、上司や関係者へ報告し、解決に向けて動ける姿勢が求められます。

現場とデスクワークの両方に興味がある人

電気施工管理は、一日中現場作業をする仕事でも、一日中事務所にいる仕事でもありません。

現場を確認する時間と、パソコンで書類や図面を作成する時間の両方があります。

体を動かす仕事とデスクワークの両方に関わりたい方に合いやすい職種です。

学び続けることが苦にならない人

電気設備、施工方法、図面、法律、安全基準など、覚えることは少なくありません。

最初からすべてを理解する必要はありませんが、わからないことを調べ、少しずつ知識を増やせる人に向いています。


電気施工管理のやりがい

建物が完成したときに達成感がある

工事には、数多くの人が関わります。

予定を調整し、問題を一つずつ解決しながら完成まで進めるため、無事に建物へ電気が通ったときには大きな達成感があります。

自分が関わったものが形に残る

自分が施工管理を担当した住宅、ホテル、学校、病院、商業施設などが、実際に利用され続けます。

完成した建物を見るたびに、自分の仕事を実感できることも魅力です。

経験と資格をキャリアに活かせる

施工管理は、現場経験や保有資格が評価されやすい専門職です。

経験を積み、資格を取得することで、

  • 担当できる工事の規模が広がる
  • 現場責任者を目指せる
  • 資格手当が支給される
  • 給与アップにつながる
  • 管理職や教育担当を目指せる

可能性があります。

暮らしに欠かせない設備を支えられる

照明、コンセント、空調設備、通信機器などは、電気がなければ使用できません。

電気施工管理は、人々が建物を安全で快適に使うための環境を支える仕事です。


電気施工管理の大変なところ

仕事を選ぶ際は、良い面だけでなく、大変な面も知っておくことが大切です。

多くの人との調整が必要

工事では、予定どおりに進まないこともあります。

材料が届かない、他の工事が遅れている、図面と現場が合わないなど、さまざまな問題が起こります。

そのたびに関係者へ連絡し、作業方法や日程を調整する必要があります。

覚えることが多い

電気設備の名称、図面の見方、工事の手順、安全ルールなど、最初は覚えることが多くあります。

ただし、すべてを一度に覚える必要はありません。

現場で実物を見ながら、一つずつ覚えていくことが大切です。

工事によって勤務時間が変わることがある

施設の営業終了後や、電気を停止できる時間に工事を行う場合は、夜間・早朝・休日の作業が発生することがあります。

また、工事の進み具合によって忙しくなる時期もあります。

求人を見るときは、残業時間だけでなく、

  • 夜間工事の有無
  • 休日出勤の有無
  • 振替休日の取り方
  • 出張の有無
  • 担当する現場の範囲

も確認しましょう。

安全と品質への責任がある

電気は、扱い方を誤ると事故や火災につながる可能性があります。

施工管理は、現場の安全と工事の品質を確認する立場です。

責任はありますが、その分、知識や経験を身につけることで専門職として成長できます。


未経験者が求人を見るときのチェックポイント

未経験から電気施工管理を目指す場合は、次の内容を確認しましょう。

本当に未経験から応募できるか

「未経験OK」と書かれていても、電気工事の経験や関連資格が歓迎されている場合があります。

応募条件に「必須」と書かれているものと、「あれば尚可」「歓迎」と書かれているものを分けて確認しましょう。

補助業務から始められるか

最初から一人で現場を任されるのではなく、先輩の補助から始められる求人の方が、未経験者は仕事を覚えやすくなります。

「先輩同行」「施工管理補助」「OJT」「チームで担当」などの記載があるか確認してみましょう。

研修や教育体制があるか

入社後に、

  • 安全教育
  • 電気設備の基礎研修
  • 図面の読み方
  • CAD操作
  • 書類作成
  • 資格試験の勉強

などを学べる環境があると安心です。

資格取得支援制度があるか

資格取得支援の内容は会社によって異なります。

  • 受検費用を会社が負担する
  • 教材費を補助する
  • 講習へ参加できる
  • 資格取得後に手当が支給される
  • 合格祝い金がある

など、具体的な支援内容まで確認しましょう。

どのような工事を担当するのか

住宅中心なのか、大型施設や公共工事を担当するのかによって、働き方や覚える内容が変わります。

現場の規模、工事期間、担当エリア、出張の有無なども確認しておくと、入社後の働き方をイメージしやすくなります。

休日や勤務時間が自分に合っているか

「土日休み」と書かれていても、現場の状況によって休日出勤が発生する場合があります。

その場合に振替休日を取得できるのか、手当が支給されるのかも重要です。


電気施工管理のキャリア

未経験から入社した場合、一般的には次のような流れで仕事の幅を広げていきます。

施工管理補助

先輩社員に同行し、写真撮影、書類整理、材料確認などを担当します。

小規模な工事を担当

仕事の流れを覚えた後、先輩のサポートを受けながら、小規模な工事や一部の工程を担当します。

資格取得を目指す

実務経験を積み、電気工事施工管理技士などの資格取得を目指します。

現場責任者として工事を担当

資格と経験を活かし、工事全体の管理や後輩の指導を担当します。

管理職・教育担当・積算などへ進む

経験を重ねると、複数の現場を管理する立場や、後輩を育てる立場へ進むことがあります。

会社によっては、工事費用を計算する積算、工事の提案を行う営業、電気設備の設計などへ仕事の幅を広げられる場合もあります。


沖縄で電気施工管理を目指すという選択肢

沖縄でも、住宅、マンション、ホテル、商業施設、病院、学校、公共施設など、さまざまな建物で電気工事が行われています。

新しい建物をつくる工事だけでなく、古くなった設備の交換、台風や塩害を考慮した改修、非常用設備の整備など、電気設備に関わる仕事は幅広くあります。

会社によって担当する建物や工事の規模、働き方は異なります。

「沖縄で技術を身につけたい」
「建物に関わる仕事がしたい」
「未経験から専門職を目指したい」
「経験や資格を将来に活かしたい」

という方は、電気施工管理も仕事選びの選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。


まとめ

電気施工管理は、建物や施設の電気工事が、安全に、正しく、予定どおり進むよう管理する仕事です。

電気工事士が配線や設備の取り付けを行うのに対し、電気施工管理は、工程、安全、品質、費用、人員などを調整し、工事全体を完成まで導きます。

会社によっては、資格や経験がなくても、施工管理補助や見習いから始められます。

最初は、現場写真の撮影、書類整理、材料確認などから仕事を覚え、経験を積みながら電気工事施工管理技士などの資格取得を目指すことができます。

専門用語や覚えることが多く、工事を管理する責任もあります。

一方で、自分が関わった建物が形として残り、経験や資格を将来のキャリアにつなげられる仕事です。

電気や建設の経験がないからといって、最初から選択肢から外す必要はありません。

未経験から挑戦する場合は、教育体制、先輩のサポート、資格取得支援、担当する工事の内容などを確認し、自分に合った求人を探してみましょう。